ファーマシィ薬局東山

ファーマシィ薬局東山

開  局:2000年5月

所 在 地 :〒605-0975
     京都府京都市東山区泉涌寺雀ヶ森町13-14

アクセス:JR、京阪本線東福寺駅より徒歩5分

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ベテランの人数が可能にした 実務実習生の受け入れ

 京都市東山区にある当薬局では、数年前から薬局実務実習を行う薬学部の実習生を毎年1、2名受け入れています。薬局実務実習の実施には、認定実務実習指導薬剤師の常駐が必要です。この資格を得るには5年以上の実務経験が求められますが、当薬局はベテランが多く、資格を持っている薬剤師も2名在籍するため、実習生を受け入れる環境が十分に整っているのです。
 実習生を担当する薬剤師は1名ですが、もちろん他の薬剤師も指導にかかわります。たとえばOTC医薬品、糖尿病療養指導、がん薬物療法など薬剤師によって得意分野があり、各々の知見を生かして指導にあたっています。

OTC医薬品の一覧表

待合室の壁には、OTC医薬品を担当するスタッフが自作した同薬局で取り扱いのあるOTC医薬品の一覧表が貼られている。待合室が手狭なため実物を置くスペースがなく苦肉の策でつくったものだが、文字が大きいのでむしろ実物より目立ち、購入したいと声をかけてくる患者が多い

大規模病院の門前にふさわしい 専門医療機関連携薬局に

 当薬局は京都市内有数の大規模病院である京都第一赤十字病院の近隣にあり、同院で治療を受けているがんの患者さんが多く来局します。そのため高度な薬学管理などに対応できる『専門医療機関連携薬局』の認定を見据えており、私自身も『外来がん治療認定薬剤師』の資格取得をめざしています。
 同認定薬剤師の認定要件を満たすには、対象となる学会やセミナーへ参加して取得する研修単位のほか、サポート症例の報告が10件必要です。この症例は、私からの情報提供によって実際に患者さんの処方が変更されたものでなければならないので、症例の集積には苦戦していますが、今夏の資格取得を視野に入れて取り組んでいます。

副作用の有無を確認すべく テレフォンサポートを実施

 専門医療機関連携薬局や外来がん治療認定薬剤師の重要な役割のひとつは病院との連携です。そこで、当薬局ではがんの患者さんのお薬手帳や病院から提供されるトレーシングレポートの情報を薬局内で共有し、患者さんの来局時に副作用の発現状況を確認するのはもちろん、副作用が治療開始から遅れて発現する可能性がある場合には、タイミングを見計らって患者さんに電話をして確認をするテレフォンサポートを実施しています。そして、副作用が認められれば、CTCAEにもとづいたグレード評価をしたうえで病院側に文書で情報提供を行います。
 なお、テレフォンサポートはがんに限らず、新しく糖尿病治療薬といったハイリスク薬の服用を始めた患者さんなども対象としています。毎朝、薬剤師が交代で患者さんに電話をかける様子は、当薬局の日常風景です。

思わぬ効果を発揮している “緑のお薬手帳”の存在

当薬局では、現時点では件数はさほど多くないものの在宅医療を手がけています。もっと訪問するお宅が増えるよう、勉強会などに出席して在宅医や多職種の方と顔の見える関係をつくるべく努めるとともに、当薬局の〝売り込み〞に励んでいます。
 こうした場面で役立つのが、当社の発行するお薬手帳です。当社のコーポレートカラーの緑色のお薬手帳はインパクトがあって記憶に残るようで、ある医師に「あっ!緑のお薬手帳の薬局でしょう」と言われたことがありました。以来、私は「緑のお薬手帳のファーマシィ薬局です」と挨拶をしています。多くの方が「知っている!」と答えてくださり、関係構築が速やかにできて助かっています(笑)。