ファーマシィ薬局さんて

ファーマシィ薬局さんて

開  局:1999年8月

所 在 地:〒720-0825
     広島県福山市沖野上町4- 22-30


アクセス:福山医療センター前 バス停より徒歩1分

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アレルギー対応食品の豊富な品ぞろえを誇る

 
 広島県福山市にある当薬局は、薬剤師ではなくメディカルパートナーが薬局長を務め、薬剤師とともに患者さんが「なんでも話せる薬局」をめざしています。
 
 特に力を入れているのが、アレルギー対応食品の提供です。たとえば、牛乳や卵、小麦のアレルギーを持つ方のために、それらの代わりに米粉を使ったパン、お菓子、ケーキ、総菜や、豆乳が原料のプリン、また、小麦は入っているけれど牛乳と卵は未使用のパンといった幅広い冷凍食品を用意しています。お気に入りの商品を定期的に予約注文してくださる方も多く、たいへん好評です。『アレルギー対応食アドバイザー』の資格を生かした食材選びの提案もしています。

数多く取りそろえられているアレルギー対応食品。冷凍食品に加えて、大豆や小麦を使わないしょうゆなどの調味料や各種のレトルト食品も提供している

ストーマを利用する患者に最適なケア用品を提供する

 
 業務には、大腸がんなどの患者さんに向けたストーマの手配もあります。福山市ではストーマや関連用品の購入に対する公費の補助があるのですが、制度が複雑なため、その都度、患者さんの希望をお聞きしたうえで自己負担ができるだけ軽減されるような購入プランを立てています。
 
 また、「どのストーマを選ぶか」にかかわる場合もあります。患者さんはストーマ導入後、最初こそ決まった種類を医療機関から指定されますが、時間がたつにつれてストーマの口のサイズが変化する方がいるからです。患者さんとカタログを見ながら、同じメーカーでサイズの異なるストーマを探すなどのお手伝いをします。

カウンセラーの資格を生かしてアレルギー児の親の相談に乗る

 「なんでも話せる薬局」を実現するための一環として、『上級心理カウンセラー』や『チャイルドカウンセラー』、『家族療法カウンセラー』の資格を活用し、患者さんにより良い対応ができるように心がけています。資格は、たとえばアレルギー対応に注力している当薬局に多い、食品アレルギーのお子さんを持つ親御さんからの相談への対応などに役立っています。
 
 当薬局は、総勢3名の小さな薬局ですが、誰かが急な家庭の事情で休まなければならなくなったときなどは、皆でフォローし合っています。患者さんを支えるのはもちろん、スタッフ同士でも支え合い、これからも働きやすい薬局をめざします。

使い捨て式の加湿ポットの自作に取り組んだ子育てカフェ。このときはバレンタインデーが近かったので、アレルギー対応のチョコレートの試食会も実施したという

子どもが親といっしょに楽しめるイベントを開催

 当薬局の地域活動のひとつとして、子育て中の親御さんが育児をするうえでの悩みを吐露したり、薬剤に関する疑問を気軽に相談できたりする場をつくりたいと、2019年から月に1回、『子育てカフェ』と称するイベントを開催しています。
 子育てカフェでは、約5〜6のご家族に、互いに会話を交わす場や親御さんとお子さんがいっしょに楽しめるプログラムを提供しています。これまでの例を挙げると、入浴時に浴槽の中に入れた途端、シュワシュワと泡が立つ「バスボム」という入浴剤をつくったことがあります。実は簡単な材料を使って10分ほどで完成できるのです

子育てカフェを通じて調剤でも頼られる存在に

 現在、子育てカフェは、コロナ禍のため休止を余儀なくされていますが、いつでも再開できるように、〝ネタづくり〞には余念がありません。前述のバスボムをアップグレードし、中に小さなおもちゃを入れたら、入浴中にお子さんがいっそう喜んでくれるのではないかと考えたり、春夏に向けて虫よけスプレーづくりを企画したりしています。


 子育てカフェの取り組みを通じて、医療機関を受診したときには処方せんを持ち込んでいただけるようにし、薬剤師として処方薬の調剤や服薬の相談にも応じていきたいと思っています。

患者をフォローアップし得られた情報を病院へ提供

 当薬局は、約30の診療科を持つ総合病院である国立病院機構福山医療センターの目の前にあります。このため同院で治療を受けているがんの患者さんの来局が少なくありません。そこで、そうした患者さんのフォローアップと同院との情報共有に努めています。


 たとえば、最近、同院では特に気にかけている外来化学療法を受療中のがん患者については、お薬手帳に患者さんとの面談結果やレジメンなどの情報を記載してくれるようになったので、それをもとに「どのようなスケジュールで外来化学療法が進んでいるか」を確認。「この時期には、こんな副作用が出やすいはず」と認識し、必要に応じて調剤後、適切なタイミングでフォローアップの電話をかけます。そして医師の前では打ち明けにくい話も含めて、患者さんから得られた情報をまと
め、トレーシングレポートとして同院に送っています。

病院薬剤師では得難い薬局薬剤師ならではの醍醐味

 薬局薬剤師の魅力のひとつは、患者さんとの距離の近さです。病院薬剤師時代は、短い入院期間中しか患者さんとかかわりを持てませんでした。しかし、薬局では非常に長いおつき合いも実現可能。時間をかけて信頼関係を構築し、患者さんの日常生活に根ざした服薬指導ができることは、薬局薬剤師の醍醐味と言えます。