ー社員によるリレーエッセイー Vol.13 岸由利

「リーダー」とは

 私は、職場で関西エリアの「MPリーダー」として働いています。
 娘がスイミングを習い始めたときに、スクールの方から「うちでは子どもたちに『先生』ではなく、『リーダー』と呼んでもらっています」と聞き、私とも共通点があることから親しみがわきました。
 ただ、理由を聞いてみると、「泳ぎ方を教えるというティーチングではなく、それぞれの目標が達成できるよう導いていく、引っ張っていける指導を目的としているのでリーダーなんです」という言葉が返ってきて、ハッとさせられました。
 私も、マネージャーやエリア長でもない、「リーダー」。子どもの習いごとから気づかされたお恥ずかしい話ですが、そこからはスタッフへの接し方、指導の仕方を自分なりに少しずつですが、意識して変えていきました。
 「伝えた=できる」ではない。伸び悩んでいる薬局、あるいは、取り組みが進んでいない状況において、「なぜ、できないのか?」をスタッフといっしょに考え、できるまでいっしょにやり、薬局ごとに底上げができる方法を探って、スタッフと一丸となってエリアを引っ張っていけるようなリーダーをこれからもめざしていきます。

新たな挑戦にこたえる力

 私が卒業した専門学校の学科長から、非常勤講師の依頼をいただきました。依頼された内容は「調剤報酬請求事務専門士講座、調剤補助業務について」でした。普段やっている業務内容であり、自信がなかったわけではありませんが、講師という仕事をしたことがなかったので引き受けるどうか迷っていました。
 ですが、上司に相談すると、「まず、やってみろ!」と即答であと押ししてくれました。さらに、「『信用』とは、過去から判断する現在の評価。『信頼』とは、それを信じて頼る期待。この2つが組み合わさって依頼が来ているのだから、あとはそれにこたえる力を自ら生み出すことへの挑戦だ」と言われました。
 今となっては、このときに挑戦する気持ちを奮い立たせてくれた上司に感謝しています。そして、この講師経験を経て、次は私が学生やスタッフへ自分の背中を見せ、皆を率いていくような行動力を身につけられるよう、今後も挑戦しつづけます。

娘たちの姿をバネに

 家では、2児のママとして奮闘中です。2人とも女の子です。私も、口げんかで負けてしまうときもあるぐらい、誰に似たのか気の強い姉妹です(笑)。なので、家では長女がミニリーダーとして力を発揮するときがありますが、私の心の癒しの存在です。
 仕事と家庭の両立で走りつづけている日々ですが、長女の勇気にはいつも奮い立たされています。オリックス専属チアに所属し、満員の京セラドームの中、マウンド舞台でセンターに抜擢され、6歳の小さな体で臨んだ大きな挑戦は見事でした。
 そんな長女も、家では変顔や気の抜けた一面を見せて家族を笑顔にしてくれます!「それでいいんだ」と私は思います。走りつづける挑戦の中でも、楽しみながら成長しつづける娘たちの姿をバネに、私もあと押しされつづけたいと思います。