ー社員によるリレーエッセイー Vol.4 倉敷侑季

Vol.4 多くの出会いと試練を経て

薬剤師
倉敷 侑季

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「薬剤師になりたいな」
 親戚に医療従事者が多かったこともあり、中学校に入学したころからそう思い始めて生活してきました。
 そんな私の学生時代は、小学生のころから全校生徒の前で挨拶をしたり、学級委員をしたりと人前に立つことにやり甲斐や楽しさを感じ、中学校では生徒会執行部に立候補して執行部の仲間と修学旅行や体育祭、文化祭の準備を進めて学校を盛り上げました。高校は、目標としていた学校に入学することができ、薬学部に進学することをめざしてすごしました。
 その中でいちばん成長できたのは部活動です。人生で一度も楽器を習ったことがありませんでしたが、弦楽部に魅力を感じ、バイオリンを始めました。弦楽部は入部するほとんどの人が未経験者だったので、皆で一からスタートして助け合いながら活動することができ、絆が深まったと思います。弦楽部の活動は、個人練習、パート練習、そして全体で合奏し、改善点を見つけて再度練習します。練習する曲が増えていくにつれてチームワークが高まり、演奏のレベルが上がっていくのがよくわかったので、日に日に部活に熱中していきました。
 ですが、部活や日々の高校生活が楽しすぎるあまり、思うように勉強に力が入らず、一度薬学部への進学を諦めました。高校2年生のとき、他の学部をめざすように進路を変更しましたが、両親の応援と支えがあり、再度、薬学部をめざすことになりました。

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 そして、大阪の大学への入学が決まりましたが、私は「絶対地元の医療に貢献する」と心に決めて入学しました。
 6年間の大学生活は想像していたキラキラしたものとはまったく異なり、勉強の毎日で何度も心が折れそうになりました。たくさんの試練がありましたが、私はこの6年間で毎日コツコツと努力を重ねると結果が必ずついてくるということを学び、精神的・体力的に成長できたと思います。所属した研究室の仲間とは過酷な受験生活を皆で支え合いながら乗り越え、かけがえのない友人となりました。今は私だけ大阪を離れて暮らしていますが、定期的に連絡を取り合っています。
 5年生のときには、地元の実務実習で参加した地域のイベントでファーマシィの方といっしょに持ち場を担当する機会がありました。そこで地域活動にも力を入れて、全国の同期と切磋琢磨しながら働ける環境に魅力を感じ、入社しました。コロナ禍での入社は不安なことだらけでしたが、現場で薬局スタッフの皆さんに一から業務についてご指導いただき、少しずつですが成長できていると感じます。

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 昨年は、内定式での歓迎の挨拶やオンライン会社説明会で1年目薬剤師を代表してトークに参加させていただき、小学生のころから積んできた経験を生かすことができました。生徒会執行部や弦楽部、大学での勉強生活で培った人との助け合いや同じ目標に向かって努力して乗り越えていく力も、薬剤師になった今、生かせていると思います。
 働く中でミスをしてしまったこともありますし、まだまだ未熟でわからないことや、できていないことなど課題はたくさんありますが、失敗したことは繰り返さないように問題点を見つけて改善し、まわりの皆さんをよく見て自分に足りないところは真似をして、成長していきます。そして、今まで自分がしてもらってきたこと、それ以上のことを今後の人生で出会う後輩に伝えていけるようになりたいと思っています。これからも毎日笑顔で、私らしく生きていきます。
 最後までご高覧いただき、ありがとうございました。